2020年3月18日水曜日

SL7にOBS Studioをインストール

はじめに

Scientific Linux 7にOBS Studioをビルドしてインストールしたときのメモ。 普通はWindowsやMac OS Xを選ぶと思いますので、このページにたどり着いた読者はLinuxのインストールくらいは慣れているものとして執筆することにします。

なぜScientific Linux

他のOSやLinuxディストリビューションと比べて、サポート期間が長く、古いバージョンで固められていて安定していると考えられるため、Scientific Linux 7を選びました。 当時はまだCentOS 8が出ていな方ので、7が最新メジャーバージョンでした。

RPMでインストールするソフトウェア

OSは既にインストールできているものとして、以下のパッケージを追加でインストールします。
  • v4l2
  • ibus ibus-gtk2 ibus-gtk3 ibus-qt
  • mozc (fedora-19のレポジトリからもってくる) v4l2は、アナログのキャプチャカードを使用する場合に必要です。mozcは日本語入力が快適なので... OBS Studioには必要ないです。

    ソースからビルドするソフトウェア

    1. FFmpeg

    動画のエンコード・デコードツールの定番です。
    $ git clone https://git.ffmpeg.org/ffmpeg.git
    $ cd ffmpeg
    $ mkdir b
    $ cd b
    $ ../configure --enable-gpl --enable-version3 --enable-nonfree --enable-postproc --arch=x86_64 --enable-libmp3lame --enable-pic --enable-libfreetype --enable-shared --enable-libxcb --disable-libmfx --disable-nvenc --enable-libpulse
    $ make -j8
    $ sudo make install
    

    2. x264

    GITレポジトリ http://git.videolan.org/git/x264.git からクローンして、ビルド・インストールしました。

    3. OBS-Studio

    $ git clone https://github.com/jp9000/obs-studio.git
    $ cd obs-studio
    $ b=b-$(date +%Y%m%d)
    $ mkdir $b && cd $b && cmake -DUNIX_STRUCTURE=1 ..
    $ make -j8
    $ sudo make install
    

    3.1. OBS-websocket

    OBS Studioをインストールした後、OBS-websocketをビルド・インストールします。 OBS Studioのライブラリを読み込むので、OBS Studioをアップデートした後は忘れずビルドし直さなければなりません。
    $ cd ../..
    $ git clone https://github.com/Palakis/obs-websocket.git
    $ cd obs-websocket
    $ mkdir $b && cd $b
    $ cmake -DLIBOBS_INCLUDE_DIR=../obs-studio/libobs -DCMAKE_INSTALL_PREFIX=/usr/local ..
    $ make
    $ /usr/lib64/qt5/bin/uic -o ui_settings-dialog.h ../src/forms/settings-dialog.ui
    $ make
    
    QTのバージョンのためか、CMakeがつくるMakefileの中でuicが流れていなかったので、手動でuicを実行し、再度makeを流しました。

    設定

    AlsaとPulseAudioの設定

    PulseAudioの設定で、サンプリングレートを48kHzに固定します。 設定ファイル /etc/pulse/daemon.conf に以下の設定を追加します。
    default-sample-rate = 48000
    
    このとき、代替サンプリングレート alternate-sample-rate を設定してはいけません。 例えば代替サンプリングレートを44.1kHzに設定していると、他のソフトを起動した際に44.1kHzに変更されてしまうことがあり、録音・配信途中で音声がずれてしまいます。

    グループ設定

    OBS Studioを使用するユーザに、グループ video audio を割り当てておきます。 videoはV4L2のデバイスにアクセスするために必要、audioはもしかすると不要かも。 BlackMagicのキャプチャカードを使用するのであれば、videoは不要です。

    OBS Studioの起動

    以下のスクリプトを用意しておき、このスクリプトでOBS Studioを起動します。
    #! /bin/bash
    
    export LANG=ja_JP.UTF-8
    export LD_LIBRARY_PATH=/usr/local/lib:
    export QT_IM_MODULE=ibus
    export XMODIFIERS=@im=ibus
    export GTK_IM_MODULE=ibus
    
    exec /usr/local/bin/obs
    
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