2020年8月17日月曜日

Audacity 音声編集ツール

Audacityはオープンソースのマルチトラック音声編集ソフトです。

Audacityの特徴

クロスプラットフォームのオーディオエディタで、マルチトラックに対応しています。

比較的に軽量な動作が一番のメリットだと思います。 私はよくCore i7 L640 (2.13GHz) のマシンで作業していますが、1時間ほどの音声を数トラックいれても、再生できます。(DAWなら処理が追いつかなくてカクカクな音になるでしょう...)

DAWとの比較

音声編集ソフトである点はLogic ProのようなDAWと似ていますが、DAWではありません。 もしオープンソースのDAWをお探しなら、Ardourがおすすめです。 どのような点が違うのか説明してゆきましょう。

イフェクトチェーンの概念が無い

イコライザやコンプレッサなど基本的なイフェクトは揃っていますが、これらをチェーンにするという概念がありません。

普通のDAWでは、各種イフェクトを順番に並べてチェーンを作ります。チェーンの順番にもとの音声に対してイフェクトがかかってゆき、各チャネルの音が出来上がります。

Audacityでは、イフェクトを使うと、音声データが上書きされてゆきます。

例えば、ゲイン調整 - コンプレッサ - イコライザ - リバーブを順にイフェクトを適用した場合、後になってコンプレッサを調整し直すということは出来ません。(リバーブの後にイコライザを調整し直すのは、リバーブ・イコライザとも線型な処理なので可能でしょう。)

このメリットは、レンダリングが速いことです。 DAWの場合はレンダリング時に全てのイフェクトの処理を行いますが、Audacityではイフェクトを適用した時点でイフェクトが処理されているので、レンダリング (エクスポートと呼びます) はDAWと比べて高速です。

イフェクトのオートメーションが無い

DAWでは、時刻毎にパラメータを変えてゆく機能をオートメーションと呼んでいます。 (良さそうなパラメータを自動で見つけてくれるような機能ではありません。) コンプレッサの閾値など、イフェクトのパラメータをオートメーションで徐々に変えてゆくことは出来ません。 区間を区切って順番にイフェクトを適用してゆくことは出来ますが、区切る数が多くなるととても面倒です。

トラック毎のボリュームのオートメーションは有る

かろうじて、Envelope Toolという機能でボリュームのオートメーションに相当する機能はついています。

まとめ

Audacityは軽量な音声編集ツールで、簡単な音声編集やミキシングをする際には便利だと思います。貧弱なCPUでもさほど苦にならずに作業できます。 もし時間をかけてじっくりと編集するなら、ArdourやLogic ProのようなDAWが良いでしょう。

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